アメリカはコロラド州で起きた事件ですが、トレイルランナーがマウンテンバイカーに危害を加える事件が起こったそうです。
最初に書いておきますが、これはトレイルランナーvs.マウンテンバイカーというような構図ではなく、単に個人の態度・行動が招いたアクシデントです。しかしここから何が学べるか、考えたいと思います。
事件の内容をざくっと翻訳すると、
トレイルランナーがマウンテンバイカーに暴行 デンバーエリア
コロラド州にあるノーステーブルマウンテンのトレイルで、マウンテンバイカーがトレイルランナーを背後から抜こうとしていました。しかしランナーはイヤホンをしていたので、バイカーが後ろから声をかけても道を譲りませんでした。
そのうち前方から別のマウンテンバイカーが来て、そのランナーに「後ろからマウンテンバイカーが来ている」と知らせ、それに気づいたランナーは道を譲りました。背後にいたバイカーはランナーを抜く際に首を横に振り、この態度にランナーは激怒。「もう一度やったらぶっ飛ばすからな!」と罵声を浴びせました。
(注:首を横に振るのは当惑とか不愉快さを表す表現です。気持ち的には「なんだよこいつ」とか「やっと気づいたかボケ」くらいの感情があったんだと思います。)
ライダーはそのトレイルの復路で同じランナーに遭遇。道を譲ろうと路肩に寄せたところ、ランナーが「お前、覚えているぞ」と、突然バイカーに殴る蹴るの暴行を加えました。その後マウンテンバイクをつかむと山腹に投げ落とし、去っていきました。
マウンテンバイカーは立ち上がり、少し追いかけて写真を撮ろうとしましたが、ランナーはさらに暴行を加えんとばかりに威嚇してきたので諦めました。
マウンテンバイクのホイールがダメージを受けていたので、バイカーは歩いて山を下り、警察に通報しました。
暴行を加えた犯人はまだ捕まっていないようで(2017年3月31日現在)、サイトでは情報提供を呼び掛けています。
また9newsというローカルテレビニュースで取り上げられています。
さて、どうしてここまでの事態になったのでしょう。
まずランナーですが、最初の問題点は、イヤホンをしていたことでしょう。トレイルの環境がよくわからないので断定はできませんが、イヤホンで周囲の音をシャットアウトするのは、あまりお勧めできないですね。
さらに、バイカーの首を振る態度について短絡的にカッとなってしまったこと。バイカーがどのくらいの時間待っていたのかとか、考えるに至らなかったようです。とにかくその瞬間のバイカーの態度だけを見てキレてしまったようです。
その後、バイカーが道を譲るために路肩に寄ったのはどうとらえたのでしょうか?ひょっとすると喧嘩するために待ちかまえていると受け取ったのかもしれませんね。
暴行・バイク破損については述べるまでもありません。これは立派な犯罪です。
バイカーについてですが、やはり首を振ったのは問題でしょう。相手を不快にする行動は褒められたものではありません。
(個人的には、アメリカ人って相手への印象を気にせずにこういう感情を表す行動とることあるよな~、って思いますけどね・・。)
多少は待ったのかも知れませんが、トレイルはバイカーだけのものではありません。
その後、路肩に寄って道を譲ろうとしたのは良かったのですが、ランナーが怒っていることはわかっていたでしょうから、先に声をかけて非礼を詫びておけば、ここまでの事態にはならなかったのでは、と思われます。
総合的にはランナーの粗暴さが目立ちますし、暴行に至っていることからもランナーは責められるべき立場ですが、バイカーの「首を振る」という非礼さがなければ、ここまでには至らなかったとも考えられます。
ランナーの粗暴さとバイカーの失礼な態度が衝突したがゆえに起こった事件と言えます。
アメリカでも日本でも、身勝手で粗暴な人というのは存在します。それは街中でも山の中でも同じです。山に入っているから「自然を楽しむ穏やかでいい人」とは限りません。むしろ山の中のほうが、せっかく楽しんでいるところを邪魔されるとひどく不愉快になってしまい、粗暴な行動をしてしまうのかもしれません。
自分が楽しんでいるのと同様に他の人も楽しんでいるのですから、相手を思いやる心は街中よりもむしろ山の中のほうが必要なのかもしれません。相手を驚かせやすいマウンテンバイカーは特に注意が必要です。
トレイルを楽しむには大人の心が必要ですね。
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