ドストエフスキーと言えば、「罪と罰」とか「カラマーゾフの兄弟」などが有名ですね。
私が今回読んだのは「貧しき人々」。彼の処女小説らしいです。
ドストエフスキー 貧しき人々 |
中年の下級役人マカールと、孤独な20代の娘ワルワーラ。二人はすぐ近くに住んでいるのですが、どちらも貧乏な中、お互いに励ましあいながら生きています。
物語は二人の手紙のやり取りという形で進んでいきます。
この小説で変わっているのは、ずっと手紙のやり取りだけが続いていくことです。一応お互い愛し合っているようですが、二人が直接会う場面はありません。
そして二人のバックグラウンドもよくわからないまま。いつどうやって二人が出会ったのかもわかりません。
さらに途中で出てくる人物も不可思議な人ばかり。特にワルワーラの世話を買って出るアンナという女性は、なぜワルワーラの世話をしようとしたのかも不明。
世話をするといいながら意地悪だし・・。
まあとにかく貧乏の中で、服がないとか体調が悪いとか訴えながら、延々と手紙のやりとりが続いていくわけです。
マカールは貧乏にも関わらず、ワルワーラにちょっとした贈り物をしたりするんですけど、そのせいか服はボロボロ、靴もボロボロ。
そして最後にはワルワーラはお金持ちのブイコフ氏から求婚され、そのまま結婚します。
その求婚も、ブイコフの甥への相続権をなくすためらしく、別にワルワーラが好きだったわけでもありません。ワルワーラも、よくわからないけれど貧困を脱するために結婚するようです。
もうただただお金のために結婚するだけ・・。
マカールはその結婚の事実を手紙で知らされて、「行かないで~!」って訴えてます。
それでも会わないの?
なんだか貧困の中で負のスパイラルにはまりまくったまま終わってしまいます。
・・・はい、正直読むのが苦痛でした。比較的短い小説だったので読み終えましたが、長編だったら途中でやめてたかも。
今年に入って、世界的に有名な古典小説を何冊か読んできたのですが、やっぱりあれですかね、現代の小説というのはそれだけ描写方法とか進化してきたということですかね?
現代小説を読みなれている私としては、どうも古典小説は頭が「??」となることが多い。
「その行動の理由は?」とか、「なんでそうなるの?」と思うことが多いわけです。
それとも、やっぱり私には古典小説を読むための基礎知識というか素養がないんですかね?
ちょっとここらで休憩というか、一度古典小説を離れて現代小説に戻ろうかと思った次第です・・。
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