犯罪行為ではありますが、ここで私たち自転車乗りも不本意ながら気を付けておかないといけない点があります。
BBC NEWS JAPAN
ロンドンで自転車に乗った男性を意図的にひいたとして、女性ドライバーが3年の禁錮刑を受けた。
事件の裁判によると、ロンドン北部のストーク・ニューイングトン地区でジャスティーン・ヘンショウ=ブライアン容疑者
(25)は、自転車に乗った配達人のダミアン・ドーティさん(38)に運転しながら携帯電話を使っていたことを非難され、2人は口論になった。腹を立てたドーティさんは車のサイドミラーを蹴ったという。ヘンショウ=ブライアン容疑者は仕返しをしようとドーティさんを追いかけ、わざと自転車に車を衝突させ重傷を負わせた。
ヘンショウ=ブライアン容疑者に対しては、禁錮刑に加えて運転が4年半禁止された。
イギリスの道交法について詳しくはわかりませんが、運転しながら携帯電話を使うのはまずいでしょう。ドアミラーを蹴られたとは言え、自転車に車をぶつけて重傷を負わせるのは許されることではありません。
でもね、でもね・・、とっても不本意なんですけれど、どんなに自転車側の言い分が正しくても、自動車にケンカは売らないほうがいいです。
自動車と自転車って、比べるまでもなく自動車のほうが大きいし重量もあります。ぶつかったら自転車のほうがはるかに重大な被害をこうむります。
自転車にとって自動車は走る凶器。それを運転している人の気分を害して、もし自動車で仕返しをされようものなら、自転車側は重大な被害を被るのです。
今回の件でも、容疑者は禁固刑で社会的な刑罰を受けますが、命の危険はありません。それに対して自転車の男性は重傷。しばらく働けないでしょうし、一歩間違っていれば死んでいたかもしれません。
日本では、自転車を考慮していない道路環境と道路行政のせいで、今でも自転車の車道走行は煙たがられています。意地悪な幅寄せやスレスレでの無理な追い越し、邪魔な路駐など、日常的に経験します。
悪態もつきたくなるのですが、自動車とけんかしても何ひとついいことがないのです。こちらの言い分が通るどころか、無視されるか逆切れで悪態つかれるのがオチ。
というわけで、私は道路上では、なるべく自動車と関わらないように走るよう心がけています。
どういうことかというと、
- なるべく車通りの少ない道を選ぶ。
- 狭い道では自動車を先に行かせる。場合によっては自分が止まってでも自動車を優先する。
- 車通りの多い道では、場合によっては歩道を走る。
などです。3番目は法的に言うとアウトかもしれません。でもね、法律を守るより自分の身を守るほうが大事なんですよ。車道が明らかに危険であれば、歩道を選択せざるを得ません。もちろん歩行者優先で。
自転車活用推進法なるものができて、今後どうなっていくのかわかりませんが、すぐに何かが変わるわけではありません。
当面は車道での自転車の地位向上は望めませんし、ドライバーの意識もそうそう変化しないでしょう。
だとしたら自分の身は自分で守るしかないですよね。「正しい・間違い」、も大切ですが、「何が最も安全か」を自分で判断するのが、自転車乗りが今できることだと思います。
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