マウンテンバイク(MTB)、自転車ツーリング、アウトドアを楽しむ男の雑記ブログ。たまにお金の話もします。

2017年5月13日

思い出す苦い経験・・、フランツ・カフカ 「城」

いろんな時代の小説を読んでいる近頃ですが、今回はフランツ・カフカの「城」です。でもまだ読み終わっていません。
図書館の本棚から何気なく手に取ったのですが、これが苦痛のきっかけになるとは・・。

普段、本を選ぶときには書評やレビューをあえて見ないようにしています。タイトルや巻末の紹介文だけで選んでいるのですが、今回はそれが裏目に出たようです。

主人公「K」は測量士として雇われて、とある城へ出向くのですが、ややこしいルールのせいで、城へは入れません。
とりあえず城のある村に逗留するのですが、宿の主人や村人からは、特に何もしていないのに迷惑がられています。迷惑がられているけど興味は持たれているようです。

カフカ 「城」
Kはなんとか城に入ろう、もしくは雇い主に連絡をとろうとしますが、複雑怪奇な城のルール?のせいで全くうまくいきません。
でもなぜか助手が二人つけられます。そして城から手紙が届き、村長の指図に従うように、と指示されます。

しかし村長は測量士としての仕事はないと言い、なぜか学校の用務員のような仕事をKに与えます。
でも学校の教師は用務員は不要と言いつつ、しょうがないから適当に仕事を与えはしますが、Kを邪険に扱う・・。
Kとしてはたまったもんではありません。雇われたはずなのに迷惑がられ、本来とは違う仕事を押し付けられるんですからね。
でも誰に何を言っても何一つ解決しません。


ここまで読んで、さすがに疲れました。だって何一ついいことがないんですから。行く先に明かりが見えません。
だんだん「この本はどうなの?」という疑問が強くなり、とうとうネット上のレビューを読んでしまいました。
どうやら、この先永遠に解決しないみたいです。しかも驚いたことに、この「城」という本、未完らしいじゃないですか!

これはちょっと・・、この先を読み進めるか、それとも中断するか、悩ましいところです。


ところで、この出口のないさまよいっぷり、なんだか思い当たることあります。
そうだ、このKの置かれた状況、ある時期の私にも起こっていました・・。


もう10年以上前ですが、ある会社に転職した時のことです。
採用されて入社したのはいいけれど、上司は私に仕事を割り振りません。
しばらくは会社のHPを見たり資料を読んだりして過ごしていたのですが、いい加減やることもなくなったので上司に直接聞いても、「まあもう少しゆっくりしててよ。」なんて言われてしまいます。

「これは試されてる?自分で仕事を見つけろということか?」と思い、いろんな人から話を聞こうとしますが、誰もあまり話をしてくれません。周囲の人も私の存在を持て余しているようです。
それでもなんとか「ここは何かできそうだ」と思う点を見つけて提案してみても、「いや~、それはあーだこーだ」と言われて、放置という無言の否定をされます。

でも息苦しい会社の規則だけは守るように言われます。意味も考えずに、「規則だから守れ」と・・。

挙句の果てには本来採用された役職とは違う仕事を与えられたのですが、それも無理くり作ったような、はっきり言ってやらなくてもよさそうな仕事。

結局私は何をするべきなのか、周囲も私自身もわからないまま、1年足らずで退職してしまいました。


今思うに、あれは「中途採用の実績を作る」ことが会社の目的だったのではないかと思います。
これまで採用は新卒ばかりだったのが、ある時お偉いさんが、「これからは中途採用もして新しい風を入れないと、国際競争力が云々・・」とか言い出したんでしょう。それで採用活動をして、まんまと引っかかってしまったんじゃないか、と。
中途採用することが目的で、採用した人をどう使うかまで考えてなかったのでは・・?それで皆が私の扱いに困った。
そう捉えれば私が陥った状況も理解できます。


そう考えると、この本の背景も少し見える気がします。
  • 「城」側の仕事は「測量士を雇うこと」であり、測量士にどこを測ってもらうかは村長にまかせた。
  • 村長は「測量の仕事はない」ので、新たに学校の用務員の役職をみつけて教師に振った。
  • 教師は「用務員の仕事はない」けれど、しょうがないのでどうでもよい仕事を与えた・・。
  • 村人は迷惑しているけれど、「城」の仕事は無下にできない。
  • そしてその流れに飲み込まれたKは、ただひたすら困惑してストレスをためる。

そう、「城」を「会社組織」、村人を「従業員」、Kを「私」、そして村長や教師は「管理職」に置き換えてしまえば、私の経験とほぼ一致します。


「雇われたのに仕事がないとはどういうことだ?なぜ雇われて来たのに迷惑がられるんだ?」と困惑するK・・。そこには集団の中で「特定の役割・立ち位置」を持てない者の生きにくさが感じられます。
カフカはそのことを表現したかったのでしょうか・・?


さ~て、この続き、読むべきなんですかね・・?


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一人で行動することが多い40代男性です。マウンテンバイクが一番の趣味。でもスキルは万年初中級・・。ほかにもツーリング用自転車も所有しています。

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