「伊藤元重が警告する日本の未来」という本を読みました。
で、一言で感想を言うとすれば、「結局何を警告したかったんだ?」
この本は発行が2017年6月。かなり新しい本です。それにも関わらず図書館ですぐに借りられたのは珍しいですね。
で、内容は多岐にわたっています。目次から拾うだけでもAIやIoT、働き方、保護主義、日本のデフレや社会保障改革などなど・・。
いろんな事象を挙げながら、「世の中がこんな感じで変わってきてるよ」とは述べているのですが、だから何を「警告」したいのかはよくわかりませんでした。
もちろんこの「世の中の変化」に対応できず、困る人も出てくるとは思います。例えばAmazonを代表とするネット販売の台頭で、リアル店舗の売り上げが落ちるとか。
他にも、フィンテックが広まると、銀行や証券会社の窓口販売に影響が出るよ、とか。
(やや古いたとえですが、わかりやすいので出してみました。)
でもそういった変化はこれまでにも起こっていますし、インパクトを受ける業界の人はとっくにわかっていることなんですよね。
「警告」と言われると、「このままだとハイパーインフレだ!」とか、「AIのせいで雇用がなくなる!」とか、ちょっと極端なことをセンセーショナルに取り上げるのかと思ってしまいますが、そこはさすが大学教授らしく、そんな言い方はしません。
でも「世の中はどんどん変わっていってるよ。」ということは言っておきたかったのかもしれません。
じゃあ私個人のケースに落とし込んだ場合、この本を読んだからと言って今すぐ何か行動を変えることはなさそうです。
というより、ある程度のことはニュース等で聞いたことがあります、というのが正直なところ。なのでこの本を読んで「へ~、なるほど!」と思えるような新しい知見が得られたとはいいにくいかな・・。
ただ、一つだけ気になっているのは、「これからの働き方がどうなるのか?」ということ。AIやロボットの進化で、かなりのことは人間がやらなくてもよくなってくるようです。
じゃあその時にどうする?
私自身にも影響がありますし、それ以上に気になるのは子供たち。
どんな教育、どんな育て方をしたら大人になって稼げるようになるのか?少なくともこれまでの経験や今現在の世の中だけを見て判断してはいけないような気がします。
かと言って、どうすればよいのかもわからない・・。
この本では教育については全く触れていませんでしたが、この本で述べられている「世の中の変化」を前提として今後の子育てについて考えることには価値がありそうです。
なんとな~く思っているのは、これまでは「ビジネスライク」的な仕事が多かったけど、「ヒューマンライク」的な仕事に代わっていくのかな、ということ。
まだちゃんと整理できていないので、書く価値がありそうだ、と思ったらあらためて記事にしてみたいと思います。
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