もちろん自転車に乗る機会なく育ったという人もいるとは思います。例えば坂道ばかりの町で育ったとか、貧しくて自転車を買ってもらえなかった、または逆に裕福すぎて常に運転手がいた、なんてケースもあると思います。でも自転車に乗れない理由が性別であることはないでしょう。
しかし厳格なイスラム教の国では女性の活動が制限されていることがあり、サウジアラビアでは女性が自転車に乗るには多くの制限があるそうです。
そんな中、現地に住むバラー・ルハイドさんは女性も自由に自転車に乗れるようにすべく活動をしている、とのことです。
NEWSWEEK日本版より引用 |
これまでサウジアラビアでは、女性がバイクや自転車に乗ることができませんでした。しかし2013年から乗れるようになったとのことです。しかし様々な制限があります。
まず乗る場所は公園や娯楽施設に限られ、男性の後見人が立ち会う必要があります。服装も全身を覆う「アバヤ」という伝統服を着ないといけません。
自転車に乗れる自由を求めてサウジで奮闘する女性記事によると、ルハイドさんは男女ともに入れるサイクリングコミュニティを立ち上げたそうですが、一筋縄ではなかったようです。女性だけだと社会的にも受け入れられにくいため男女とも対象にしたり、女性が代表だと投資を募りにくいことから弟を代表にしたそうです。
また体全体を覆う「アバヤ」という服装も、そのままだと自転車に乗りにくいため、足がズボンになったものを作って特許申請中とのことです。
私はここで、イスラム教のこういった側面を批判したいわけではありません。イスラム教では女性を「弱い存在」として「保護」するために、行動に様々な制限が課されています。元々は社会や敵国からの乱暴から女性を守り、大切にするためにできた習慣なのかもしれません。
しかし時が経つにつれて、現在の状況とはそぐわなくなったり、制限が独り歩きしてしまった面もあるのでしょう。多くの女性が制限を窮屈に感じているようです。また男性も「保護」の目的を忘れ、性差別的な意識を持つようになってしまったようです。
そんなサウジアラビアですが、国王は女性に課された制限を減らすために尽力しているようです。女性が自動車を運転することを許可する勅令をだしたようで、2018年8月に新法令が施行される予定、とのことです。
サウジアラビア、女性の自動車運転を許可する国王令
とは言っても、長年にわたり根付いてきた習慣というものは良くも悪くも簡単には変わらないでしょう。時間はかかるかもしれませんが、多くの人が望む方向に進んでいくと良いですね。
私としては、ただ単純に自転車を楽しむ人が増えてくれると嬉しいですね~。なんの役にも立ちませんがルハイドさんを応援したいと思います。
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