いくつかのニュースサイトに掲載されているのですが、スポーツバイクユーザーの約半数がメンテナンスをしていないそうです。
J-Castニュース「スポーツバイク、所有者の2人に1人がメンテナンスせず」一般社団法人・自転車協会の「スポーツバイクの点検や整備に関する意識調査」によると、スポーツバイクを所有する人のうち、故障・トラブルの経験者は7割にのぼるにもかかわらず、そのうちの2人に1人がメンテナンスをしていないことがわかった。2017年9月21日に発表した。
いくらなんでも半数の人がメンテナンスをしていないことはないだろう、と思い、別の記事を読んでみました。
グノシー 自転車の故障トラブル、原因の7割は「○○不足」まず「スポーツバイクの運転中、メンテナンス不足が原因で故障トラブルを経験したことはありますか」という問いに対し、約7割もの人が「はい」と回答。さらに、「メンテナンスをどのくらいの頻度で行いますか」という問いに対し、店舗でのメンテナンスを年1回以上している人は45.4%と半数未満だった。つまり、多くのユーザーがメンテナンスが少ないことにより、故障トラブルを経験していることになる。
あー、J-Castより少し親切ですね。ポイントは「店舗でのメンテナンスを年1回以上している人は45.4%と半数未満だった。」というところ。
店舗ではやっていない、というだけで、普段のメンテナンスは自分でやっているということでしょうね。
こういう場合は元の調査資料を読みたいところですが、この記事を書いている時点では自転車協会のサイトに挙げられてありませんでした。しかしPR Timesのプレス資料が最も適当かと思われるのでリンクを張っておきます。
この資料によると、やはり「店舗での」メンテナンスとなっています。
しかし表示されているグラフではタイトルが「スポーツバイクのメンテナンスをどのくらいの頻度で行いますか」となっています。これは誤解を招く表現ですね。
タイトルの付け方が不適切。 |
さらに言うと、故障トラブルのランキングで「パンク」や「変速トラブル」が入っています。パンクは道路上の異物が原因ということもありますし、「変速トラブル」はワイヤーの初期伸びもあります。一概に「メンテナンス不足」が原因とは限らないように思えます。
そのトラブル、ほんとにメンテナンス不足が原因? |
なので、「メンテナンス不足で故障を経験。さらに約半数はメンテナンスをしない」というのはかなり誤解を招く表現になるかと思います。
さらにプレス資料を読んでいくと、SBAA PLUSの保有者がいるところでメンテナンスを受けることを推奨していますので、SBAA PLUSを推すための結論ありきの調査だったんじゃないかと邪推してしまいますね。
まあそういうことなら、私もほぼやっていない部類に入ります。普段のメンテナンスは全部自分でやりますからね。メンテナンスと言っても普段やるのはタイヤ空気のチェックやブレーキの利き具合、チェーン・ギヤの清掃と注油、ワイヤー調整、ボルトのゆるみチェックなどでしょうか。
お店で見てもらうことはほんとにまれです。さらに言うと私がよく行く店はSBAA PLUSなんか持ってないと思います。
それにしても、こういった類の調査資料やそれに基づく結論は注意が必要ですね。なんとなく読み流してしまうと、うまいこと相手の思惑にはまってしまいます・・。
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