今回読んだのは「葬送の仕事師たち」。葬祭業に係わる人たちの仕事内容を取材してまとめられた本です。
あまり一般的ではなく、語られることの少ない仕事について書かれているという意味では、勉強になる本だと思います。
この本を読んで初めて知ったのは「エンバーマー」という職業の存在でしょうか。日本語で言うと「遺体復元師」。薬品等を使ってご遺体に防腐処置を施す資格保有者なのですが、単に防腐処置にとどまらず、損傷の復元等も行います。交通事故等で激しい傷が残った場合、その傷を目立たないような処置もして、告別式の際に極力ご遺族が見られるようにする努力もするそうです。
また総裁ディレクターの仕事、火葬場での仕事など、葬送に係わる人たちにインタビューをすることで、その人の仕事に対する姿勢や思いなどをつづっています。
さらに海外の事情として、アメリカでは州によって違いはあるものの、葬祭に係わる仕事資格保持者であり、社会的に一定の地位を得られていることも初めて知りました。
普段生活していると、あまりこういった職業に接することはないので、私にとっては新鮮な内容でした。また多分に感情を揺さぶられる仕事でもありますので、仕事師たちの真摯な姿勢は素直に尊敬に値するものがあります。
世の中にはこういった世界に対して忌避の念を持つ人もいるかと思いますが、誰もがいつかはあの世に旅立つわけでして、避けては通れない道です。
であれば、その手助けをしてくれる人たちに対して正しい知識を持って接することも必要なのでは、と思った次第です。
また一つよい勉強になりました。それにしても世の中知らないことだらけですね~・・。
|
0 コメント:
コメントを投稿