浮世絵をちゃんと見るのは実は今回が初めてだったのですが、なかなか興味深かったですよ。
冒頭に「葛飾北斎」と書きましたが、実は本当の目的は北斎の娘である「応為」が描いた「吉原格子先之図」でした。
応為の絵の才能は北斎も認めていて、特に女人画については自分よりうまい、と言わしめたほどです。
また光と影の使い方が非常に印象的で、その絵を見ているととても幻想的な印象を抱きます。
残念ながら応為のものとわかる絵はかなり数が少ないので、応為単独で展覧会ができるほどでもないということ。生涯を通して北斎の手伝いをしていたので、応為の筆が入っていても北斎のものになっているものも多いのではないか、ということらしいです。
ま、そんな予備知識をもって見に行ったのですが、一番最初に展示されていました。
あっという間に目的を達成~・・。こちらがその「吉原格子先之図」です。
「吉原格子先之図」 太田記念美術館より引用 |
しかし実物を見てみると、やはり幻想的ですね~。北斎の富岳三十六景とは全く違う描写です。まあ描く対象が全く違うので当然と言えば当然ですが・・。
しかしやっぱり光と影の表現が美しいです。吉原を描いていることもあるとは思いますが、艶めかしいんですよね。
もちろん北斎の三十六景も楽しめました。実は36ではなく46ある、ということも初めて知りましたし、描かれている人物もいろんな表情をしていて、じっくり見て初めて分かることも多かったですね。
この企画展は2017年10月29日までです。残り少ない日程ですが、もし機会のある方は行ってみてはいかがでしょうか?
「葛飾北斎 冨嶽三十六景 奇想のカラクリ」
太田記念美術館
2017年9月30日~10月29日
入館料:一般700円、高校・大学生500円、中学生以下無料
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