自転車にはリフレクターの装着が義務付けられていますが、赤く点滅するリヤライトを装着している人も多いかと思います。
また自転車だけではなく自分自身の被視認性を高めるためには、明るい色の服装が重要です。黒や茶色などは暗闇になじんでしまうので、オレンジや黄色といった明るい色のほうが目立ちやすいのはわかりますね。
イタリアでは反射材を使用した服装を身に着ける義務が自転車乗りにはあるそうです。しかしその有効性を疑う論文も出ているそうです。本当でしょうか?
イタリアでは「夜間に郊外で自転車に乗る際は反射材のついた服を身に着ける義務」があるそうです。
これは2010年に施行された法律なのですが、イタリアのボローニャ大学からの論文によると、事故率への影響は特にみられないとのことです。
これだけを見ると、「リフレクター付きの服を着ても事故率が変わらないんじゃ意味ないよね~」と思うかもしれません。
しかしこの論文、どうも説得力が弱いようです。
事故のサンプルは2001年~2015年のデータを使用しているのですが、それらの事故が起きた場所(市街か郊外か)や時間帯については考慮されていないそうです。また事故の際の服装についても考慮されていないとのこと。
つまり「法律が施行されても事故率が変わっていない」とは言えますが、それが「反射材を着ても変わらない」のか「法律に従っていないから変わっていない」のかも明確ではなく、また時間帯や場所による事故数の変化など、結果的に事故率が変わらないけれど、その要因は複数考えられるとのことになります。
よって「反射材のついた服装が意味がない」という結論付けはかなり無理のあるこじつけとも言えます。
どうして一般人でも指摘できるような説得力の弱い論文を発表する必要があるのか、私にはよくわかりません。
でもそんな偉そうな論文なんか読まなくても、普通の人は経験からわかりますよね~。夜は明るい色のほうがドライバーに認識されやすいので、そういった服は着ないよりも着たほうがマシでしょう。クルマの運転もする身としてはぜひそうしてほしいものです。
ただあんまりギラギラに光っているとそちらに注意が行ってしまうので、結果的にクルマを引き寄せることになってしまうかも。
違う話題ではありますが、アンケートや統計、それに基づく論文などは恣意的な結論付けになっていることもあり、注意しなくてはならないという記事を書いたことがあります。
「約半数の人がスポーツバイクのメンテナンスをしない」はミスリーディングな表現。今回も同じような危険性をはらんでいます。注意が必要だな~、という話でした。
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