マウンテンバイク(MTB)、自転車ツーリング、アウトドアを楽しむ男の雑記ブログ。たまにお金の話もします。

2018年10月3日

一部の素行不良者がもたらす全体への弊害

大阪の富田林から逃げ出した容疑者が山口で捕まりましたね。
1か月以上にわたる長期間の逃走、大阪近辺ではなく山口で捕まったことにも驚きましたが、私にとって不愉快だったのは「自転車で日本一周」のふりをしていたことです。
報道によると、容疑者は途中で盗んだ自転車を使い、「日本一周」の看板まで下げて移動していたとのこと。とある道の駅ではちゃんと宿泊の許可を求め、お礼に草むしりまでやっていたとか。しかし捕まった理由は万引き。他の場所でもやっていたのでしょうか。そもそも脱走直後にはひったくりや窃盗もしていましたので、罪は重いです。また同行していた男性も自転車の窃盗で逮捕されたそうです。

この報道を知り、さらにネットでのコメントを見ながら私は思いました。「今後道の駅での宿泊は厳しくなりそうだ」と・・。
自転車で長期旅行する人とって、道の駅での宿泊はよく知られた手段です。ただ「OKではないけどNGとも言えない」グレーな手段でもあります。

道の駅としても宿泊を明確に禁止していない施設も多々あるようで、その場での判断次第という所も多いと聞きます。休憩場所としての存在意義もありますし、休憩と宿泊の違いがあいまいである点なども背景のようです。

利用者は「営業終了後に目立たないところにテントを張り、営業開始前に撤収する。買い物等で少しはお金を落とす。」という手段でこっそり利用している人もいるかと思います。もちろん許可が取れればそれに越したことはありません。

しかし今回の事件により、「素性のわからない人に宿泊されるリスク」が露わになってしまいました。万引きと言う実害も出ているわけで、こうなると一気に「宿泊禁止」の流れになりそうな気がします。
道の駅では他にも車中泊利用者のマナーの問題もあり、こちらも絡めて「宿泊禁止」に傾きそうな気がします。

そうなると少ない予算で旅行をしている人たちは困るでしょう。これまであてにしていた宿泊手段が一つなくなってしまうわけですからね。特に冒険心あふれる若者やそれをサポートしたい人達にとっても、接点がなくなるのはもったいない気がします。

でもよく考えてみれば、マナーは一部の人の問題ですし、樋田容疑者に至ってはかなりのレアケースです。多くの人は周囲への配慮を怠らず、邪魔にならないように利用しています。それなのに全員ひっくるめて「禁止」にしてしまうのは、いささか短絡的とも言えます。

ちょっと話が逸れますが、私が中学生のころ、不良の同窓生が少年院に入りました。その時先生は全校生に向かって「一人の不良のせいで学校全体のイメージが悪くなる。お前らもその辺を考えて行動しろ」的なことを言っていました。当時はそんなものかとも思いましたが、あらためて考えてみるとずいぶん勝手な話です。一部の不良のせいでなんでまじめな自分まで白い目で見られないといけないのか。

そういった「一人がダメなら全部ダメ」的な考えが使われやすいようです。悪い意味での連帯責任。そして「一握りの迷惑者を排除するために大勢の無害な人も排除する」手段がとられやすいように思います。

これを機に道の駅での宿泊は厳しい流れになるとは思いますが、ぜひ短絡的な結論は避け、宿泊ニーズと施設管理者のリスク回避が合致するようなルール・手段を作り出してもらえるといいな、と願っています。
「xx円以上の買い物をした人は身分証明書の提示とルール遵守で宿泊利用もOK。先着xx人まで。」とかどうですかね?あ、宿泊と言ってしまうと旅館業法とかに抵触するのかな・・?

あと、自転車で日本一周している人たちには迷惑な話だったと思います。彼のせいで他の自転車旅行者が白い目で見られないことを願います・・。


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一人で行動することが多い40代男性です。マウンテンバイクが一番の趣味。でもスキルは万年初中級・・。ほかにもツーリング用自転車も所有しています。

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