砂漠ツアーでよくあるルートなのが、マラケシュ発着の2泊3日コース。マラケシュ~ワルザザート~メルズーガ(砂漠)~マラケシュというルートが多く、ツアー会社もたくさんあります。
それに対して私が選んだのがフェス→メルズーガ(砂漠)→ワルザザート→マラケシュというルートをたどるツアー。こちらのほうが日程上の都合もよかったのですが、あまり事前情報がなくて困りました。
ネットで見つけたツアー会社にいくつか問い合わせたものの、人数不足でやっていなかったり法外に高かったりで決められず、結局現地で探すことに。
フェスで泊まった宿の人に相談してみると、「うちからツアー会社に紹介できるよ~。」とのことで、近くのオフィスに連れて行ってくれました。
そこではいくつかのオプションがありましたが、私が選択したのが上記のルートで190ユーロというもの。2万円ちょっとで2泊3日なら安いかも、と思い申し込みました。
ツアーの工程表はこれだけ。 |
しかしこういう安いツアー、どういう仕組みになっているのかというと、実際にはツアーというより手配師が街々をつなぐ移動と宿泊地でのホテルを手配してくれるだけ、というようなものです。なので当然ながらガイドはつきませんし、ツアー全体を把握している人が誰もいません。ドライバーとツアー客の顔ぶれも毎日変わります。
まずフェス→メルズーガですが、当日朝8時にツアー会社前で待ち合わせ。迎えに来たクルマに乗り、何人かのツアー客を拾ってからいよいよツアー開始です!
日本人は自分ひとりだけ。まあこれは想定の範囲内。移動自体は快適で、たまに休憩を挟みながらメルズーガまで進みます。
休憩ポイントにて。 |
午後3時過ぎ、メルズーガに到着。で、「ここがホテルね~」と降ろされた後、ドライバーは何の指示もせず去っていきました。
え、どうすればいいの・・?
困惑しつつもホテルの人に聞くと「こっからラクダに乗って砂漠のキャンプサイトまで行くよ。」と言われて従うことに。
ラクダにのって一時間ほど揺られ、キャンプサイトに到着。一晩を過ごすことができました。ちなみに夕食直前になって砂嵐にやられるという、なかなか稀な経験をしました・・。
ラクダは楽だね~、と何度ラクダ使いに言われたことか・・。 |
2日目。またラクダに揺られてホテルまで戻るのですが、このあとどうしたらいいのかわからないまま朝食をとっていると、「マラケシュまで行く人、そろそろ行くよ~」との声が。「俺ワルザザートまで行く予定なんだけど」と言うと「じゃあ一緒に来て~」とのこと。車で別のポイントまで移動してミニバスに乗り換え、ワルザザートまで。このミニバスがエアコン効いてないし乗り心地が悪くて辛かった・・。
3時前くらいにワルザザートに到着。一緒に乗っている人はみんなマラケシュまで行くのでここでお別れです。
するとドライバーが「こっからタクシーでホテルまで行って」との仰せ。
マジすか??てかホテルってどこ?名前も聞いてないんだけど・・。てなことを言ってたらドライバーがタクシーを止めて「こいつをxxホテルまで連れてけ」みたいなことを言ってます。ホテルまでのタクシー代は自己負担。しかも途中でグランタクシーに乗り換えて離れた場所まで行くという始末・・。
ホテルに着いても、ホテルの人から「知らない、聞いてないぞ」とか言われて、お互いに「そんなこと言われてもこっちも困る」と言い合う状況。
そうこうするうちにホテルに手配師(らしき人)から電話があり、泊まれることに。ちゃんと事前に連絡しとけよ・・。
3日目。宿の人に「今日マラケシュまで行く予定なんだけど、なんか聞いてない?」と言ってみても「知らん。」と・・。う~ん、まあそのうちまた謎の手配師が手配するんだろうと思いながら朝食をとっていると、宿の人が「9時に迎えが来るらしい」と伝えてきました。
で、9時前にタクシーが来て集合場所に移動。そして今度は現地の人たち4人と一緒にマラケシュまで移動。観光客は自分ひとりなのでもう完全にただの移動。途中の寄り道なんて全くなしですよ。
ワルザザートのタクシープール。 |
てなわけで安心とは程遠い状況で、しかも最後にドライバーにぼったくられるというおまけ付きで、それでもなんとかツアーは終了したのでした。
そんな格安ツアー、いかがですか?正直言ってなかなかハードルが高いと思います。最低でも英語でがっつり自己主張ができる人じゃないと状況把握すら困難かと。常に不安がつきまとうので、少し高くてもしっかりしたツアーを選んだほうが楽しめるんじゃないですかね~。私は正直後悔しました。いい年してなぜ若者バックパッカーみたいなことをやってるんだと・・。
余談:砂漠ツアーでラクダに乗る?
砂漠ツアーに参加すると、まず間違いなくラクダに乗ることになります。一度経験してみたいと多くの人は思うでしょうが、潔癖症の人にはお勧めしません。(まあ潔癖症の時点でモロッコに行くべきではないですが・・。)
まず匂いがキツイ・・。ラクダは牛のように胃から食物を反芻して食べますので、息の匂いがほぼ吐しゃ物・・。また排泄もその場でドバドバします。
そんな匂いにまみれながら、決して乗り心地がいいとは言えない背中に乗って1時間ほど砂漠のアップダウンを進みますので、なかなかの苦行です。景色が良いので多少は気が紛れますが、私はもう二度と乗りたくありません(ちなみに宿の人もそう言ってた・・笑)。
ラクダはラクじゃない。ていうかクッサイよ君たち・・。 |
選択可能であれば往路はラクダ、復路は4x4のクルマかバギーで、というのがツアーとしては理想だと思います。
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