さて、朝日新聞のネット記事で関東近辺のトレランコースが紹介されていました。今回はこの件について考えてみたいと思います。
朝日新聞「関東近辺でトレランするなら!? 初心者におすすめお気軽トレランコース5選」記事では関東周辺のトレランコースが紹介されています。2か所は都内の公園で、残り3か所は山になっています。
いつもなら「また何も考えずにコースを紹介してる・・。結構迷惑なんだよな~」と思うのですが、今回はあえて別の視点からも考えてみたいと思います。
まず第一の視点は、否定的というか悲観的なとらえ方。
こうやってメジャー媒体で特定の場所が紹介されることで多くのランナーが押し寄せ、諸問題が起きるのではないか、と心配してしまいます。
具体的にはハイカーから迷惑がられ、苦情を受けた自治体がトレランを禁止する事態になってしまうこと。実際に鎌倉あたりではトレイルランニングが規制されています。MTBは言わずもがな・・。
今度は違った方向からの見方をしてみましょう。
こういったメジャーな媒体で紹介されることで、ハイキングや登山以外にも山の楽しみ方があると多くの人に知ってもらい、トレランの認知度向上につながるという考え方もできそうです。
これまでは山のレジャーと言えばハイキングや登山が中心で、トレイルランニングは新参者で(実際には昔から走っている人もいたようです)、残念なことに悪いイメージが付きまとっています。道を荒らす、ハイカーを邪魔者扱いするとか・・。実際にはごく一部の人なんでしょうけどね。
しかし新参者だからと言って過度に遠慮する必要はありません。適切なマナーとルールを守れば、トレイルランニングが否定されるいわれはないはずです。
トレイルランナーも必要以上に遠慮することなく、堂々と走れるようになるのは悪いことではありません。
私は一人のMTBファンとしてトレイルライドを楽しんできましたが、最初に日本でブームになった頃、各地で問題が起こりました。危険な走行によるハイカーとの軋轢や自然破壊などが原因で、多くの山でMTBは禁止となりました。
今思えばこの段階でルールやマナーを整備し、適切な方向に軌道修正できれば良かったのかもしれません。 しかしそうはならず、マウンテンバイカーは目立たないようにひっそりと山を走るようになりました。人の少ないルートを探し、また人のいない時間帯を選び、肩身の狭い思いをしつつ走っていました。ルールやマナーは結局ローカルルールや自主マナーとして狭い範囲で存在するに留まりました。
しかしここ数年は地域団体として名乗りを上げ、山の整備やボランティア活動をして認知度・地位向上を図る活動が増えてきています。またそれらの団体同士の横のつながりもできつつあるようです。
マウンテンバイクは自転車という機材を持ち込むため、スピードやトレイルへのインパクトはハイキングやトレイルランニングよりも大きいことは容易に想像がつきます。
そもそも「山の中を自転車で走っていいいのか?」という疑問を持たれるのも理解できます。今の所は絶対数が少ないのでそれほど目立ってはいませんが、特に人口の多い関東近辺では何をするにも細心の注意が必要だな~、と感じています。
話がMTBにそれてしまいましたが、トレイルランニングも場合によってはMTBと同じ道をたどってしまう可能性があります。ぜひとも適切なルールとマナーを伴いながら世間に受け入れられるといいですね。
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